innate8の日記

大海を泳ぐ

自分の文章スタイルを確立することは容易なことではない

読みやすい文章を考えるときに、自分の文章スタイルをどのようにもっていくかとても重要になってくると思う。

 

例えば、文の止めの問題。「です」とか「ます」で書くのか、それとも「だ」で書くのか。あえて読者の想像を掻き立てるように過去形のみで書くのか、体言止めを多用するのか。文の止め方の例だけでもこれだけある。日本語はなかなか難しいものであるなと感じてしまう。文章の一つ一つにこだわりを持って、と言うか個性を持って書いていくと小説やエッセーが出来上がる。

上手い小説は、たった1ページ読んだだけで書き手がわかってしまったりする。そして、非常に強い吸引力を持っている。その文章のウネリに飲み込まれると、ページを捲る手が止まらなくなり気がついたら一気に読んでしまったなんてこともある。

 

じゃあ逆に癖のない文章を書こうと心掛けると、没個性になってしまって人を惹きつける文章は書けない。没個性の代表的なものとして、事実を伝える媒体、例えば新聞やニュースの原稿などがあげられる。

 

ブログは、上で書いたことのちょうど中間に位置しているように感じる。個人の体験に基づいた事実を、分かりやすく完結に伝える没個性と、読者を惹きつける吸引力やクセのある文章。正直どちらの要素も一長一短で身につくものでは無い。特に吸引力は小説家でも身についてない人が多いから、ただのブロガーが身に付けるには酷だと思う。

 

ブログって今までにない新しい情報のスタイルだから、どういう文章が一番読まれやすいか曖昧だから更に難しい。とにかく、良い文章は一発で人を惹きつける。そんな文章が書けるようになりたい。

最近中島敦山月記を改めて読んだんだけど、あんなに短い文章で多くの意味を含んだものを書けるのはすごいと思う。