innate8の日記

大海を泳ぐ

2016-01-01から1年間の記事一覧

美術館、地方、下層部

いろいろなことが台風のように押し寄せて去っていった。そんな一年間だった。悪かった、と言ってしまえば結局のところ、得るもののなかった不毛な月日になってしまう。だからあえてグレーゾーンとしたい。悪いことも有ったし、良いことも有った。悪いことは…

サザンクロス

まだ春が来ていない頃に花を買った。鉢植えの、元気がない花だった。寒空の下に無造作に置かれ投げ売りされていて(200円也)、針のような細長い葉は所々茶色く変色してしおれていた。なぜ、その花を買おうと思ったのか自分でもわからない。ただ、花屋の…

僕の青春の終わり

そもそも、青春の定義ってなんだろうか? 手元の、とある国語辞典を引いてみると次のように書いてある。 若い時代。 何だかあっさりしている。 もう少し詳しく書く(括弧書きで小さく書いてある)と、アグレッシブで希望に満ちた10代から20代の頃を指してい…

逃げじゃない、回避だ

不登校とか会社を辞めるとか、何かからドロップアウトすることを否定的に捉えてはいけない気がする。 それは「逃げ」ではなく「回避」なのだから。 自分自身の命や精神の均衡の消失ーーつまり、自殺することや頭がおかしくなる前に危険を察知し回避できたと…

春が来て、桜が咲く

もう、そんな季節なのか。日を追う毎に、太陽の光が強くなって、徐々に暖かい日が増えて、遠くの山は雪化粧を落とし始めて。 近くの公園の梅花が艶やかに咲き誇ってる。春も、そう遠くない。今年は多分一人で花見するんだろうな。 桜が咲くと、この曲を思い…

その地名、真に奇なり

「現実は小説より奇なり」なんて言葉があるけど、本当に言い得て妙だな、とつくづく思う。 日本中には、ちょっとやそっとじゃ読めない地名がたくさんある。地名だけじゃない、人名もだ。よくわからない、自分の想像の範疇を越えたものがたくさんあるんだなあ…

初恋を思い出す季節

今週のお題「バレンタインデー」 2月14日と言えばバレンタインデーだけど、この季節になると初恋を思い出す。 僕の二十数年の短い記憶の糸を辿って行くと、僕にとっての初恋というものは、小学三年のバレンタインにたどり着く。当時の僕はちょっと粗野でナイ…

自分の都合の良い文脈だけ切り取って批判するのはフェアじゃない

インターネッツの普及で誰も彼もが自由気ままに批評できるようになった。しかも匿名で。今や日本は一億総評論家時代を迎えたのだ(ちょっと言い過ぎか)。 匿名性とネットの普及・若年層の利用率増加、生活への浸透が相まって、ネット上には、ある事無い事書…

たぶんずっと履き続けると思う

今週のお題「お気に入りの一着」 僕の「お気に入りの一着」はズバリ、コンバースのジャックパーセルです。 かれこれ十年近く履いてます。シンプルだし、履き心地良いし、色も種類も豊富ですし。つま先のスマイルマークと、踵のヒゲがワンポイントになってい…

雪の話

僕の住む街にも、とうとう雪が降った。天気予報士は、「週末にかけて寒波が到来し、広い範囲で雪になるでしょう」と笑顔で言った。予報は当たり、いくばくか積もった。 僕は雪が好きだ。世間的には交通機関が麻痺したり、スタットレスを履いていない車がスリ…

旅の断片.i 《とある離島》

これは旅のパッセージであり、弔いであり、一種の墓標である。 i = 1 =begin 「何だってこんな辺鄙なところに来てしまったのだ」と、ひとりごちた。 お世辞にも立派な一大観光地とは言えない、小さな離島だ。インターネットで一通りの情報は得、その外身だけ…

パスピエ武道館〜GOKURAKU〜行ってきた感想でも

あけましておめでとうございます。 新しい年が音もなくやって来ました。去年は色々あったけど、それらの残り香的な物を今もなお引きずって生きております。まあ、その話はまた次回。今回はパスピエの話。 去る2015年12月22日、武道館でパスピエの単独ライブ…