innate8の日記

大海を泳ぐ

自分を値踏みするということ

社会人になると学生の頃のバイタリティとか熱意をそのまま維持し続けることは難しくなる。
おそらく就活をしたことがある人なら誰しも上の言葉を耳にしたことがあるだろう。さらに学生のやる気や将来性を図るものさしとして、バイタリティや熱意を求める企業も少なくない。

だけど、バイタリティに溢れた学生のほとんどが、社会人になって数年経つとその気持ちは燃えカスみたいになってしまう。

原因の一つとして、日々の業務に追われて気持ちが現実的になるということが言えると思う。
自分の行っている業務と自分の持っているビジョンが擦り合わされてフラットになる。これはルーチンワークや保守性、業務を回すという面では大切なことだ。良い意味で自分を値踏みし現実を見れているのだと思う。

しかし、誰しもが業務ベースの値踏みをするようになるとイノベーションが起こりにくくなる。業務から脱線することは悪いことと考えるようになるから、日々の業務の延長線上としてのイノベーションしか望めなくなる。
確かに何かに特化することはかなりの強みにはなるが、間違った方向に特化する可能性も大きい。イノベーションのジレンマを読めばわかる。

日本は脱線を恐るし、何かに特化する傾向が強いように感じる。イノベーションは一見なんの関係もないような物事が結合して現れるものだ。だから色々なことに関心を持ってアンテナを張り巡らせるようにしたいと思う。それは日々の業務においても同じことが言える。

そして、仕事で自分の底が見え始めて、自分をリアルに値踏みしたうえで、あえて脱線を選択するのも一つの選択肢だと思う。